一時使用目的の借地権

借地借家法は建物所有目的の地上権及び土地の賃借権を特別に保護しています。もっとも借地借家法25条により、臨時設備の設置などの一時使用目的の借地権には同法による借地人保護の規定が適用されないとされており、訴訟でもいかなる目的で契約が締結されたのかが争われるケースが多くみられます。一時使用の認定は困難ですが、判例には期間10年の契約を一時使用と認めた例があります。不法占拠者など占有権限を争っている者との間で一定の期間に限って占有を認める合意をした場合には、一時使用目的と認定されやすいと考えられています。一時使用目的であったとしても相続税の課税対象となるところ、このように相対的に弱い権利となる場合には別途特別な考慮をする必要があります。すなわち、財産評価基本通達により、雑種地の賃借権の評価方法と同様になります。雑種地の自用地としての価額に法定地上権割合を掛け合わせたものを2分の1に減じた価額となります。そして法定地上権割合とはその賃借権が地上権であるとした場合に適用される相続税法23条に規定する割合をいいます。このように、一時使用目的か否かは相続税算定の上で重要な考慮要素となるので、契約を締結する場合には慎重に検討する必要があるといえます。
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